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エリート学生と同じ土俵で勝負しても勝てないと思った。
あえて泥臭く、自分を律したことが、大きな武器になった。
エリート学生と同じ土俵で勝負しても勝てないと思った。
あえて泥臭く、自分を律したことが、大きな武器になった。

手塚さんは就職活動を通じて、このアルバイトの話を積極的にされたそうです。
そして、見事第1志望の企業をはじめ多くの有名企業の内定を獲得しました。
このアルバイトがどのように就職活動に役に立ったのか、お話を伺いました。

就職活動に役立つアルバイト

面接も営業と同じ

Q:面接官の方にはどのような話をするのですか?
A:まず、「営業のアルバイト」というだけで、まず興味を持っていただけます。このアルバイトでも習いましたが、会話は「振り」があって「引きだし」があります。自分が持っていきたい会話の内容に誘導するには、その前段の話を振ればいいわけです。
そういう意味では、面接も営業と同じですね(笑)
学生は面接官にアピールし、評価を頂きたい訳ですから、これも営業と一緒かもしれません。相手の立場になって考える事。自分を売る事。これらもこのアルバイトで学びました。

自分を律する精神力

Q:具体的な面接時のエピソードはありますか?
A:「学生時代の経験を通じて身に付いた事」というテーマの一環で、日々社会人として働いている面接官の方にも共感を得やすいのではないかと思い、このアルバイトでの取り組みをアピールしました。 一例を紹介しますと
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私のしていたアルバイトは基本的に1人で外回りの営業を行います。なので、サボろうと思えばいくらでもサボれてしまいます。もちろん、サボることは倫理上許されないことは当然ですが、それ以上に、営業アルバイトである以上、成果を追求し、報酬を得たいと考えていました。
そこで、いかに効率よく成績を出す方法はないかという事を考えました。
そこで実践した工夫の一つに、「時間帯で訪問対象を変える」という事があります。
決められた時間の中で、お客様の家を一軒一軒訪問するのですが、ただ闇雲に訪問しているだけでは、不在だった時にそれが確認できるまでの時間や階段やエスカレーターを昇り降りする時間がもったいないわけです。不在である以上、お客様からしてみれば、何度も足を運んでくれたというアピールにもならないわけです。
そこで、日中はなるべく戸建てを訪問し、日没後に集合住宅を訪問するという工夫を実践してみました。
日中に戸建てを訪問するのは、戸建てにはシニアの方が多かったり、世帯人数が多かったりするので、日中もどなたかが在宅している確率が高いからです。日没後に集合住宅を訪問するのは、共働き世帯が帰宅し始める時間ということと、ベランダ側から建物を見たときに、照明がついているかどうかで在宅しているかどうかが分かるからです。
他にも、同僚の成功体験といったナレッジの共有や、お客様との会話のきっかけに困らないように新聞を読むなどといった工夫を行いました。
こうして、営業のアルバイトを通じて、自分を律する精神力と、成果を追求するために創意工夫するという視点が身につきました。
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こんなアピールをしたことがあります。

エリート学生と同じ土俵で勝負しても
勝てないと思った

Q:このアピールのポイントはどんなところですか?
A:実際にやったことのない人でないと絶対に話すことのできない具体性です。あえて、コミュニケーション能力云々ではなく、「日没後に建物の裏から在宅を確認する」という泥臭いエピソードを選びました。
単に、泥臭い方が受けるのではないかという狙いもありましたが、面接官の方も多くの学生のアピールを聞いているわけですから、耳障りの良い抽象的な言葉だけでは、空虚に映ってしまうのではないかと思いました。
在学中に難関資格を取得したとか、論文受賞歴があるとか、華々しい実績がある学生ならそれでも良いのかもしれませんが、私はそういうエリート学生達と同じ土俵で勝負しても勝てないと思ったんです。

シフトの自由度が高くて本当に助かった

Q:他にもこのアルバイトが就活に役立ったことはありますか??
A:シフトの融通が利くことですね。
就活が始まると、説明会や選考会の日時はバラバラですし、自分が何次選考まで残るのかもわかりません。急にスケジュールが埋まることもあれば、逆に急に空いてしまうこともあります。
同じ大学の友達は、就活が始まると同時にアルバイトもやめてしまいました。塾の講師をしていたので、毎週決まった曜日と時間にシフト固定されてしまうためだそうです。
このアルバイトでは、おかげさまで、担当社員の方がとても気さくに話してくれますし、こちらも相談に乗りやすいので、かなり融通を利かせていただいています。
急なシフトのキャンセルや、逆に、「暇になっちゃったんですけど、出勤できますか?」なんて相談にも乗ってもらっています。本当に助かりました。
卒業旅行の軍資金のためにも、アルバイトを続けられてよかったです(笑)

セルフマネジメント

Q:後輩たちへのメッセージをお願いします。
A:このアルバイトはセルフマネジメント能力が身につきます。
夢や目標を叶えるために自分自身を律する自己管理能力の事です。
これは、学校生活にも、営業成果での日々の目標達成にも、就活にも、卒業旅行にも、その後の社会人生活にも役立つものだと思っています。
営業の仕事なので、嫌な事もたくさんあると思います。私はたまたま、それらを天秤にかけたときに、成果が出たり評価される喜びや自分が成長している実感が勝ったので、このアルバイトを続けることができました。
しかし、極論ですが、このアルバイトをしてみて、自分がどうしても「他人に頭を下げることができない人間なんだ」「絶対に営業職に就きたくない」と思うことだって、良いか悪いかは別として、立派な気づきだと思います。
そうしたら、理転して研究職を目指すとか、先生と呼ばれる士業を目指して資格の勉強をするとか、また別の具体的な目標が出来ますよね。